TOPへ

喉の痛み・咳

喉が痛い、飲み込むと喉が痛む方へ

咽頭痛風邪は治ったのに喉の痛みだけが続いている、あるいは風邪ではないのに食事や飲み物を飲み込むときに喉に痛みを感じる、といった症状にお悩みではありませんか。
こうした症状がある場合、喉の粘膜に炎症が起きている可能性のほか、鼻の奥や上咽頭に異常があるケース、ポリープや腫瘍といった病変が隠れていることもあります。
喉の痛みがなかなか改善しない際は、お早めに当院までご相談ください。

喉の痛みや違和感には様々な原因があります

喉の痛みといっても、その症状は人によって異なります。例えば、食事や水分を飲み込む際に痛みが生じる場合や、唾を飲み込むだけで違和感や痛みを覚えるケースもあります。また、何もしていなくても喉がイガイガする、ヒリヒリとしみるような感覚が続く、食事がままならないほど痛むなど、慢性的な痛みに悩まされることもあるでしょう。
さらに、声が枯れる・出しづらくなる、声を出す・呼吸をするたびに痛みを感じるといった症状、あるいは喉の乾燥感、腫れぼったさ、違和感や詰まり感なども喉の異常のサインかもしれません。
こうした症状が続く場合には、喉やその周囲に何らかの病気が潜んでいる可能性があります。早めの受診が必要です。

喉の痛みの原因となる主な疾患

アレルギー性鼻炎

アレルギー性鼻炎には、スギやシラカンバ、ブタクサなどの花粉による季節性タイプと、ダニやハウスダストに反応する通年性タイプがあります。いずれの場合も、くしゃみや鼻水だけでなく、喉の痛みや咳といった症状が現れることがあります。

治療

日常生活からアレルゲンを排除することが最も重要です。そのためには、パッチテストや血液検査(IgE抗体検査)を通じて原因物質を特定します。治療では、抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬の内服に加え、アレルゲンに徐々に慣れさせる舌下免疫療法などを行うこともあります。

副鼻腔炎

風邪やインフルエンザの影響が副鼻腔にまで及んだり、虫歯や歯周病の細菌が原因となって炎症を起こすことがあります。鼻づまりや頬の奥の鈍い痛みに加え、後鼻漏(こうびろう)によって鼻水が喉に垂れることで、喉の違和感や痛みが引き起こされる場合もあります。

治療

細菌感染が原因の場合は、抗菌薬の内服を行い、必要に応じて抗炎症薬なども併用されます。

扁桃炎

扁桃は喉の奥など数ヶ所に存在するリンパ組織で、体内に細菌やウイルスが侵入するのを防ぐ重要な働きを担っています。なかでも、口を開けたときに左右に見える「口蓋扁桃(こうがいへんとう)」が炎症を起こした状態が、扁桃炎と呼ばれるものです。
扁桃炎になると、喉の赤みや腫れ、強い痛みが現れ、ときには飲食が困難になるほど悪化することもあります。また、扁桃の窪みに膿が溜まり、白く見える場合もあります。発熱を伴うケースも少なくありません。
放置してしまうと慢性化する恐れがあるほか、炎症が扁桃の周囲にまで広がり、「扁桃周囲炎」や「扁桃周囲膿瘍」など、より重篤な合併症へ進行することがあります。早期に受診し、適切な治療を受けることが大切です。

治療

細菌感染が疑われる場合は、抗菌薬の内服や点滴を行います。ウイルス性の場合は、抗炎症薬や解熱鎮痛薬などによる対症療法が中心です。繰り返し発症する習慣性扁桃炎では、手術による扁桃摘出を検討することもあります。

声帯炎

声の出しすぎや、細菌・ウイルスによる感染が原因で声帯に炎症が起こる病気です。喉の違和感、声のかすれ、発声時の痛みといった症状が見られます。

治療

消毒やネブライザーによる吸入治療に加え、抗炎症薬の内服で症状を和らげます。喉の安静を保つことも回復の鍵となります。

声帯ポリープ・喉の腫瘍

声帯にポリープができるのは、喉の酷使が原因とされており、歌手やアナウンサー、俳優など声を頻繁に使う職業の方に多く見られます。また、喉の腫瘍が原因となることもあります。いずれの場合も、喉の痛みや声枯れ、異物感、声の出しづらさなどの症状が出ることがあります。これらが疑われる場合は、連携医療機関にご紹介しております。

喉が痛むときに避けた方が良い飲食物

喉に炎症があるときは、食べ物や飲み物による刺激が症状を悪化させることがあります。痛みを和らげ、回復を早めるためにも、以下のような刺激の強い飲食物は控えるようにしましょう。

  • 唐辛子、わさび、からしなどの香辛料や、辛さの強い料理
  • レモンやグレープフルーツなどの柑橘類、梅干し、酢の物などの酸っぱい食品
  • アルコール類

喉の痛みに関するQ&A

唾を飲むだけで喉が痛むのはなぜですか?

喉の痛みには様々な原因がありますが、代表的なものとしては喉の粘膜が炎症を起こしている状態が挙げられます。唾液は通常、口内を潤し清潔に保つ働きがありますが、ウイルスやアレルギー物質などの刺激が含まれていると、それが喉に触れることで炎症を誘発し、痛みを引き起こすことがあります。また、喉の乾燥も痛みの原因となることがあります。

喉の痛みは風邪やインフルエンザと関係しているのでしょうか?

はい、風邪やインフルエンザによって喉の粘膜がウイルスに感染し、炎症を起こすことがあります。これが喉の痛みに繋がります。ただし、長引く痛みや高熱などを伴う場合には、別の病気が隠れている可能性もあるため、早めの受診をお勧めします。

痛みが軽ければ、自然に治るまで様子を見ても良いですか?

軽度の喉の痛みであれば、安静と水分補給を心がけることで自然に回復することもあります。しかし、数日経っても症状が改善しない場合や、悪化傾向にある場合は自己判断せず、受診するようにしましょう。

喉の痛みを和らげるにはどのような方法がありますか?

うがい(特にぬるま湯に塩を溶かしたもの)、喉飴の使用、加湿や水分摂取などで喉を潤すことが効果的です。加えて、栄養バランスの取れた食事と十分な休養も、回復を早める上で大切です。ただし、痛みが強い場合や長引くときには、受診して適切な治療を受けましょう。

どのような症状が出たときに注意が必要ですか?

以下のような症状が見られる場合は、速やかに医療機関を受診してください。

  • 高熱が出ている
  • 呼吸がしづらい
  • 喉や口の中に白い斑点や膿がある
  • 首のリンパ節が腫れている

これらは重篤な感染症や他の重大な疾患の兆候である可能性があるため、早期の診断と治療が重要です。

咳が長引くときは早めに受診を

咳咳は、体内に侵入した異物やウイルスなどを排出するための重要な防御機能で、医学的には「咳嗽(がいそう)」と呼ばれます。生命維持に関わる呼吸機能を守る役割を果たしている一方で、頻繁に咳き込むことで体力が奪われ、日常生活にも支障をきたすことがあります。
咳が出る原因の多くは風邪やウイルス感染など一過性のものですが、2週間以上症状が続く場合には、呼吸器系の病気が隠れている可能性があるため、早期の受診が必要です
咳は、その持続期間によって「急性咳嗽(3週間以内)」「遷延性咳嗽(3~8週間)」「慢性咳嗽(8週間以上)」の3つに分類されます。急性の場合は上気道炎などの感染症が原因であることが多いのに対し、遷延性や慢性の咳では感染症以外の病気が関係していることも少なくありません。
また、慢性的な咳では、「痰の有無」も診断の手がかりになります。痰が絡む咳(湿性咳嗽)は、慢性気管支炎や副鼻腔炎などが疑われ、痰を伴わない咳(乾性咳嗽)の場合は、咳喘息やアレルギー、胃酸の逆流などが原因となっていることもあります。

慢性の咳は「痰の有無」が重要な手がかりに

咳が長期間にわたって続く場合、その原因を探るうえで重要なポイントの1つが「痰があるかどうか」です。慢性的な咳には、痰を伴う咳(湿性咳嗽)と、痰のない空咳(乾性咳嗽)の2タイプがあり、それぞれ疑われる病気や治療方針が異なります。

湿性咳嗽

気道から分泌される粘液、つまり痰を排出するために咳が起こっている状態です。このタイプの咳では、粘液の過剰分泌を抑える治療が必要になります。原因として考えられる疾患には、慢性気管支炎や限局性気管支拡張症、気管支喘息による気道からの漏出(気管支漏)、アトピー咳嗽、非喘息性好酸球性気管支炎、肺がん、後鼻漏症候群(鼻水が喉に垂れる状態)、慢性副鼻腔炎を合併した「副鼻腔気管支症候群」などがあります。

乾性咳嗽

痰を伴わない乾いた咳が続く状態です。この場合は咳そのものを抑える治療が中心となります。咳喘息やアトピー咳嗽、喉頭アレルギー、間質性肺炎、心因性肺炎、胃酸が逆流することで咳を引き起こす胃食道逆流症(GERD)などが考えられます。また、高血圧の治療薬であるACE阻害薬の副作用や、気管支結核が原因となることもあります。

咳喘息とは

「喘息」と聞くと、多くの方が「ゼーゼー」「ヒューヒュー」といった喘鳴や息苦しさを連想されるかもしれません。しかし、咳喘息はこれらの典型的な喘息症状が見られず、咳だけが続くのが特徴的なタイプの喘息です。
痰が出ることは少なく、出たとしてもほとんどが透明な痰であるため、通常の風邪との区別がつきにくいこともあります。また、肺機能検査でも異常が検出されないケースが多く、診断が難しい疾患の1つです。原因としては、気道が過敏な状態になっていることが関与しており、喫煙や受動喫煙、花粉、上気道炎、黄砂、気温差や湿度の変化などが引き金となって症状が現れることがあります。
治療には、気管支拡張薬や吸入ステロイド、ロイコトリエン受容体拮抗薬、テオフィリン製剤などが使用され、症状が強い場合には内服のステロイド薬を併用することもあります。
咳喘息は、一度治まっても再発しやすく、放置すると約30~40%の成人が喘鳴を伴う本格的な喘息へと進行するとされています。小児の場合はさらに高い割合で気管支喘息へ移行するリスクがあり、注意が必要です。
咳が続く場合は、早めに受診し、正確な診断と早期の治療を受けることが大切です。

慢性咳嗽の診断と主な原因疾患

咳が長期間続く「慢性咳嗽」の原因として、最も多く見られるのが咳喘息です。この他にも、アトピー咳嗽や副鼻腔気管支症候群と合わせて、これら3つは「慢性咳嗽の3大原因疾患」として知られています。さらに近年では、胃食道逆流症や、喫煙に起因する慢性気管支炎、ウイルス感染後の咳嗽、あるいは薬剤の副作用など、多様な要因によって咳が長引くケースが増えています。
診断にあたって、咳が出やすい時間帯や季節、悪化する環境などを詳しく問診で確認します。その上で、血液検査、胸部レントゲン検査、肺機能検査などを行い、原因となる疾患を特定していきます。
咳を引き起こしている根本的な要因が明らかになった場合には、その原因を取り除くことが治療の第一歩となります。確定した疾患に応じて、適切な薬物療法が行われますが、検査で明確な異常が見つからない場合も少なくありません。その際は、最も可能性の高い疾患を想定した治療を行いながら、経過を丁寧に観察していきます。

副鼻腔気管支症候群

慢性副鼻腔炎と慢性気管支炎を併発している状態で、後鼻漏が咳の原因となります。治療には、去痰剤やマクロライド系抗菌薬が用いられます。

咳喘息

気管支の過敏性が高まって発症する咳中心の喘息で、吸入ステロイド薬、気管支拡張薬、ロイコトリエン受容体拮抗薬、テオフィリン製剤などによる治療が行われます。

感染後咳嗽

風邪などのウイルス感染後に、気道の炎症が残ることで咳が長引く状態です。咳止めや気管支拡張薬で症状の緩和を図ります。

胃食道逆流症

胃酸などの逆流による喉や気道の刺激が咳を引き起こします。プロトンポンプ阻害薬(PPI)で胃酸の分泌を抑えるとともに、食後の姿勢や生活習慣の見直しも再発防止には欠かせません。

長引く咳の診断に役立つ検査

胸部レントゲン検査

慢性的な咳の原因として、肺炎や間質性肺炎、肺結核、肺がん、肺梗塞症などが疑われることがあります。これらはいずれも重篤化するリスクが高いため、早期に発見し、適切な治療を始めることが重要です。胸部レントゲン検査は、こうした疾患を確認するための基本的かつ有効な検査方法であり、咳の診断において広く用いられています。