内科
腎臓高血圧内科
糖尿病内分泌内科

加藤医院
東京都世田谷区梅丘1-57-11

TEL: 03-3420-4863

腎臓高血圧内科

慢性腎臓病(CKD)について

「慢性腎臓病(Chronic Kidney Disease:CKD)」という言葉を聞いたことがありますか?
CKDとは、腎臓に何らかの障害があり、それが少なくとも3か月以上続いている状態を指します。

CKDの原因はさまざまで、糖尿病や高血圧、糸球体腎炎、遺伝的な要因などが関係しています。
近年、このCKDが「新たな国民病」として注目されているのには、大きく3つの理由があります。

①多くの人がかかる病気だから
日本では、約2,000万人、つまり成人の5人に1人がCKDに該当すると推計されています。腎臓の働きは加齢とともに少しずつ低下するため、今後、高齢化が進むにつれてさらに増えると考えられています。

②放っておくと危険な病気だから
CKDが進行すると腎不全に至り、透析治療や腎移植が必要になることがあります。
また、たとえ軽度のCKDでも、心筋梗塞や脳卒中といった心臓や血管の病気のリスクが高まることがわかっています。

③早めの対策で予防・進行を遅らせることができるから
生活習慣を少し見直すだけで、腎臓を守ることができます。
例えば、塩分を控えた食事や適度な運動を取り入れることが大切です。
また、適切なお薬を服用することで、腎臓の働きを保つ手助けをすることもできます。

受診の大切さ

健康診断で「尿検査の異常(蛋白尿・血尿)」や「腎機能の低下(eGFR<60)」を指摘されたら、早めに医療機関を受診しましょう。
CKDの初期は自覚症状がほとんどないため、気づいたときには進行していた…ということも少なくありません。
腎臓を守るためには、医師や看護師だけでなく、患者さんご自身やご家族と一緒に取り組んでいくことがとても大切です。
私たちと一緒に、大切な腎臓の健康を守っていきましょう。

高血圧について

「血圧が高め」と言われたことはありますか?
高血圧は 診察室で測った血圧が140/90mmHg以上、または家庭で測った血圧が135/85mmHg以上 の場合に診断されます。

しかし、この基準を正しく知っている方は意外と少なく、日本では 約4,300万人 が高血圧と推定されています。さらに、そのうち 約1,400万人(約3割) は治療を受けておらず、自分が高血圧であることに気づいていないと言われています。

なぜ高血圧を治療する必要があるのか?

高血圧を放置すると、心臓や脳、腎臓に負担がかかり、心筋梗塞、脳卒中、慢性腎臓病(CKD)などの合併症を引き起こすリスクが高まります。特に腎臓は血圧の影響を受けやすく、高血圧が続くことで腎機能が低下し、透析が必要になるケースもあります。また、腎機能が低下すると、他の医療(がん治療における抗がん剤の投与量など)にも影響を及ぼすことがあるため、血圧の適切な管理がとても重要です。

高血圧の治療方法

高血圧の治療は、まず 生活習慣の改善 から始めます。

  • 食塩摂取を1日6g未満に抑える(外食時のスープを残す、減塩調味料を活用する など)
  • 適度な運動を取り入れる(ウォーキングや軽いストレッチ など)
  • 肥満がある場合は、適正体重を目指す

これらを意識するだけでも、血圧が安定しやすくなります。

さらに、 糖尿病や脂質異常症などの持病がある方 や、 生活習慣の改善だけでは血圧が下がらない方 には、お薬を使った治療も行います。
ただし、高齢の方や腎臓に負担がかかりやすい方の場合は 血圧を下げすぎると逆に腎機能が悪化することもあるため、慎重な調整が必要 です。
そのため、 ひとりひとりの体の状態に合わせた治療を行うことが大切 になります。

隠れた高血圧に注意!

高血圧には、 遺伝や生活習慣が原因となる「本態性高血圧」 のほかに、 ホルモンの異常や睡眠時無呼吸症候群などが関係する「二次性高血圧」 もあります。
特に 若い方で生活習慣に問題がないのに血圧が高い場合 は、この二次性高血圧の可能性があるため、専門的な検査が必要になります。

まずは血圧を測ることから

健康診断やスポーツクラブなどで 血圧が高め と言われた方や、 高血圧の家族歴がある方 は、ぜひ一度ご相談ください。また、 家庭での血圧測定がとても大切 になります。正しい測定方法についてもお伝えしますので、来院時にお気軽にご相談ください。